思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「リベルラ。少し、席を外してもいいかな」
「ええ。長年私を欺いてきた罰は、きっちり受けさせないと……。真面目で従順な人々に、示しがつかないわ」
「わ、私は何もしておりません! 悪いのは、すべて……!」
「この期に及んでも己の非を認めない時点で、あなたが今まで通りに暮らしていける未来など、あり得ないのよ」
「な、なんですと!?」
「ざまぁねぇな」

 ガルドラにとっても、あの男は邪魔で仕方がない存在だったのだろう。
 そんなアツパイダ伯爵に天罰が下ったのが心底嬉しくて仕方がないと言わんばかりに、夫は鼻で笑い飛ばす。

(このままでは、乱闘騒ぎになりそうね……)

 ちょうどいい機会だ。
 リベルラの心と身体はすでにガルドラのものだとわからせるためにも、ここで行動に移したほうがいいだろう。

「この男を罰するのは、あなたに任せましょう」

 リベルラは満面の笑みを浮かべ、髪の毛を優しく撫でつけるガルドラの手のひらへ、自らの意思で指先を絡めた。
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