失恋した男友達と、ルームシェア始めました
「ちょっと待って」


自分でもびっくりするくらい、強い力で。

振り返った彼の目が、少しだけ見開かれた。


「な、に」

「……なんか、嫌だった」


ようやく出てきた言葉は、呆れるほど子どもっぽい。


「なにが」

「わかんない。わかんないけど。今日、ずっとそわそわしてて、帰ってこないかもって一瞬思って。なんか、それが、すごく嫌で」

彼女でもないくせに。

女友達のポジションのくせに。

「それで、練習キスなんて持ちかけた自分もアホだなって思って。もしさ、あっちとやり直すってなってたら、私、どうしてたんだろうとか」


言いながら、喉の奥が熱くなる。



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