失恋した男友達と、ルームシェア始めました
(あー。やばい。泣きそう)


悠真は、黙って私を見ていた。

廊下の照明が、彼の影を長く落とす。

しばらくして、ぽつりと言う。


「……今日な」

「ん」

「別れ話してるとき、一瞬だけ、昨日のこと思い出した」


昨日の、キス。


「どうしようもない話してるのにさ。遥の顔が、ふっと浮かんできて、めちゃくちゃ自己嫌悪した」

「……それ、私に言う必要ある?」

「ある」


迷いなく言い切られて、言葉が詰まる。


「で、その瞬間に思った。ああ、俺、ちゃんと終わらせないと、遥にキスできねえなって」

「……は?」


よくわからない理屈に、思わず間の抜けた声が出る。


「昨日のは、いいわけ。練習。でも今日からは、そうじゃない。ちゃんと終わったから。ちゃんと終わらせたから」



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