転生したらひとりぼっちだった私、最強国の冷徹大公に拾われる~不愛想な最強保護者のもとで、稀代の才能が花開きました~
ドラゴンスラングを理解する人間はそんなに貴重なのね。こんなに喜んでくれるなら、頑張って役に立たなくちゃ。役割を持てること、誰かに喜んでもらえること、それだけで人生は彩られていく。
っと、それどころじゃない。今は鉱毒水の件のほうが重要だわ。
「それで、さっきの水場の件ですが……」
話を元に戻し、竜たちに詳細を聞く。彼らの水場は主に三か所。竜騎士たちが訓練中に使う高台の水場、雌竜と小竜、雛竜たちが使う広場の水場、そして、一番坑道に近く山の高い場所にある水場だ。高台の水場と広場の水場は、人間たちが使う水と同じ水源だ。今回、汚染された坑道近くの水場だけ、別の水源らしい。直接生活に関係する場所ではないが、そのままにしておくには危なすぎる。小竜たちが遠出した時、うっかり飲んでしまう恐れもあるからだ。
私は急いでテトラを探し出し、その件を告げた。訝しげに聞いていたテトラだが、三体の竜が私の側に集まって頷いているのを見ると、急いで対処した。調べたところ、坑道に引いている水管に亀裂が入って流れ出し、水場の水管に影響が出たらしい。新しい水管に交換し、三日くらいたてば水質も正常に戻るということだった。
事態が解決して、テトラと私は小屋に戻った。
「いやまさか、ネリーがドラゴンスラングを理解できるなんてな。驚いたよ。どうして黙っていたんだ?」
「ごめんなさい。私も混乱していたんです。竜の言葉……ドラゴンスラングがわからないのが当たり前だって言ったじゃないですか。だから、自分が人と違うんじゃないかって」
「うん、まあ、わかる。そりゃあ、混乱するわな。だが、今日は助かったよ。わしはずっとこの仕事をしてきたが、あとを任せられる者がいなくて困っていたんだ」
「あとを任せるって……テトラさん、辞めるんですか!?」
テトラはいやいやと手を振った。
「ゆくゆくは、って話だ。ほら、わしもいい年だろ? この体が言うことをきかなくなる前に後進を決めておきたかったんだ」
「はあ……でも私、今日来たばかりで全然わかりませんけど」
「なにを言っとるんだ? 竜の言葉がわかるだけで、わしなんかより十分有用だぞ。とにかく、お側人は竜の世話役だ。話が聞ければそれでいい。あとはな、周りが力を貸してくれる。それに、まだ引退するなんて言っとらん」
「ふふ。はい、そうですね!」
夕暮れの小屋の中で、私はテトラと一緒に笑った。
ああ、なんだかこういうの、いいな。思い出したのは祖母と暮らした日々。
その頃を懐かしみながら、明日からの仕事が楽しみになる私、なのであった。
っと、それどころじゃない。今は鉱毒水の件のほうが重要だわ。
「それで、さっきの水場の件ですが……」
話を元に戻し、竜たちに詳細を聞く。彼らの水場は主に三か所。竜騎士たちが訓練中に使う高台の水場、雌竜と小竜、雛竜たちが使う広場の水場、そして、一番坑道に近く山の高い場所にある水場だ。高台の水場と広場の水場は、人間たちが使う水と同じ水源だ。今回、汚染された坑道近くの水場だけ、別の水源らしい。直接生活に関係する場所ではないが、そのままにしておくには危なすぎる。小竜たちが遠出した時、うっかり飲んでしまう恐れもあるからだ。
私は急いでテトラを探し出し、その件を告げた。訝しげに聞いていたテトラだが、三体の竜が私の側に集まって頷いているのを見ると、急いで対処した。調べたところ、坑道に引いている水管に亀裂が入って流れ出し、水場の水管に影響が出たらしい。新しい水管に交換し、三日くらいたてば水質も正常に戻るということだった。
事態が解決して、テトラと私は小屋に戻った。
「いやまさか、ネリーがドラゴンスラングを理解できるなんてな。驚いたよ。どうして黙っていたんだ?」
「ごめんなさい。私も混乱していたんです。竜の言葉……ドラゴンスラングがわからないのが当たり前だって言ったじゃないですか。だから、自分が人と違うんじゃないかって」
「うん、まあ、わかる。そりゃあ、混乱するわな。だが、今日は助かったよ。わしはずっとこの仕事をしてきたが、あとを任せられる者がいなくて困っていたんだ」
「あとを任せるって……テトラさん、辞めるんですか!?」
テトラはいやいやと手を振った。
「ゆくゆくは、って話だ。ほら、わしもいい年だろ? この体が言うことをきかなくなる前に後進を決めておきたかったんだ」
「はあ……でも私、今日来たばかりで全然わかりませんけど」
「なにを言っとるんだ? 竜の言葉がわかるだけで、わしなんかより十分有用だぞ。とにかく、お側人は竜の世話役だ。話が聞ければそれでいい。あとはな、周りが力を貸してくれる。それに、まだ引退するなんて言っとらん」
「ふふ。はい、そうですね!」
夕暮れの小屋の中で、私はテトラと一緒に笑った。
ああ、なんだかこういうの、いいな。思い出したのは祖母と暮らした日々。
その頃を懐かしみながら、明日からの仕事が楽しみになる私、なのであった。