監禁溺愛!? ~猫好き主任は、猫っ毛の年下部下に篭絡される~
「女の子を監禁してるらしくって」
「監禁!?」
 大きな声が出た私に、彼女は自分の口に指をあてて、しいっと合図する。

「噂ですよ。だけど、最近は飲みに誘っても断られてばっかだし、なにかあるってみんな思ってるんですよ」

 私は言葉をなくした。

 ふたりは好奇心と恐怖が入り混じった様子で話を続ける。
「そういえば、前に飲み会で『好きな人は監禁したい』って言ってた」

 私の頭に、ニュースの見出しが浮かぶ。
『女性を監禁した疑い。会社員(27)逮捕』

 その際には会社名は出るだろうか。
 いや、そんなことより。

 実際に監禁されている被害者がいるなら、まずは救出しなければ。
 だけど、噂だけで動くなんてできるわけもない。

 うーん、と悩む私に、ひとりが慌てて付け加える。
「あくまで噂なんで」

「まさか本当に監禁なんて、ねえ」
 彼女たちのそれは、そうであってほしいという希望だろう。

「そうだよね」
 私が肯定すると話はそれで終わって彼女らは戻る。

 私もコーヒーを淹れて席に戻った。
 ちらりと見た蒼澤くんは、今日も真面目に仕事をしていて、とうてい浮気や監禁をするようには見えない。

 とりあえず探りを入れよう。
 今日はもうすぐ定時なので、明日の朝一で蒼澤くんとの面談の予定を入れた。
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