ある熱帯の天使
3.「閉店後の陳列」
肉の赤身が並ぶスーパーの店内で、私は陳列している。私はお肉コーナーの人ではない、だから、お肉を陳列することはない。カートにコーヒーの袋の詰まった小さな箱を積み重ねて載せて、私はバックヤードからドアをカートで叩いて、店内に出る。
「いらっしゃいませ、おはようございます」
誰も見てないけど、挨拶をする。挨拶をしないことで、さっき、店の社員のおじさんに注意されたからだ。客に向かって挨拶なんて馬鹿らしいと思ってる。反応が無いのに。
帰りの時刻になれば、皆とワイワイ話をしながら、階段を上がって降りていく。働く時間が終了して、少し気が楽になるこの瞬間がとても好きだ。
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