おかえりが聞こえる病室
その会話を、亜美も聞いていた。

「……にゅういん?」

先生はすぐに亜美へ向き直る。

「そう。」

「今日は病院でお泊まりしよう。」

「夜も先生や看護師さんがいるからね。」

亜美はすぐには返事をしなかった。

毛布をぎゅっと握る。

「……。」

少しして、小さな声が聞こえた。

「やだ。」

先生は否定しない。

「うん。」

「そう思うよね。」

「おうちに帰りたいよね。」

亜美の目に涙が溜まる。

「ママと、おうちがいい……。」

その言葉に、ママも胸が締めつけられた。
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