おかえりが聞こえる病室
コンコン。

「失礼します。」

ドアを開けると、亜美は少し申し訳なさそうに座っていた。

「どうしました?」

優しい声。

亜美はうつむいたまま、小さく答える。

「……ごめんなさい。」

莉奈は一瞬きょとんとした。

「ん?」

「ねむれないだけ……。」

「ごめんなさい。」

その言葉に、莉奈はしゃがんで目線を合わせた。

「謝らなくて大丈夫よ。」

「でも……。」

「眠れないって、つらいよね。」

亜美はゆっくり顔を上げた。

怒られない。

それが少し意外だった。
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