おかえりが聞こえる病室
「じゃあ今日は。」

莉奈は少しだけ笑って言った。

「お話をひとつしてから寝ようか。」

亜美は目を丸くする。

「おはなし?」

「うん。」

「短いお話。」

「眠くなるかもしれないよ。」

ママも驚いたように莉奈を見る。

「そんなサービスまであるんですか?」

莉奈は照れくさそうに笑った。

「正式なサービスじゃないんですけど……。」

「眠れない子には、たまに😊」

そう言って、小さな声で話し始めた。

「ある森に、小さなくまさんがいました——。」

穏やかな声が、静かな病室に流れていく。

物語はとても短かった。

でも、その声は不思議と安心できた。
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