Ironic Honey
「私は、自分のことも真剣に考えてくれているその気持ちがうれしいから、向き合ってくれればくれるほどうれしい」
「…そう」
彼はそう言いながら水を飲み、手元のグラスに視線を落としている。
「私の今の不安事は、仕事のこと」
「仕事?」
「仕事は好きだけど、産休に入ると少なくとも一年と少しは仕事には戻れない。そしたらまた戻るのも大変だし、子供が保育園に行ったらその迎えに行くのは私になるんだろうな、とか。職場復帰への不安が大きくて、このまま辞めたほうが迷惑をかけないんじゃないかとか」
うちの職場にも産休に入り復帰した営業部の女性はいる。だけど、子供の急な迎えで肩身の狭い思いをしたり、仕事が追い付かなくなり、異動を申し出た女性社員を山ほど知っている。
上層部にもどうせ女は家庭に入るし、子供優先になるからと言われ続けてきた。
そんな環境下で私にうまくやっていけるのか不安なのだ。
「どうなるかとか、いい方向になるとか無責任な励ましはできないけど、迎えとかは君だけの負担にはしない」
「…でも、保育園に急に呼び出されて、すぐにいけるもの? 忙しいあなたが?」
「こんな立場だからこそ、時間に融通は聞くし、毎度とはいかなくても、いけることは多いと思う。それに…、うちは男性社員と女性社員、ともに育休を推奨して、子育てしながら仕事をしやすい環境を心掛けているから、俺が積極的に行動してみることで、下にも福利厚生を利用させやすくなるし、改善点もわかる」
家庭と社員たちのことを両立させながらよく考えているのが感じる。そんな彼を私は尊敬していた。
「俺もわからないことが多いから、必ずしも言っている通りにいくかはわからないけれど、最大限の努力をする」
「…ありがとう」
「当たり前のことだろ」
どうなるかはわからないけれど、こういうまっすぐな言葉に私は安心する。
「…そう」
彼はそう言いながら水を飲み、手元のグラスに視線を落としている。
「私の今の不安事は、仕事のこと」
「仕事?」
「仕事は好きだけど、産休に入ると少なくとも一年と少しは仕事には戻れない。そしたらまた戻るのも大変だし、子供が保育園に行ったらその迎えに行くのは私になるんだろうな、とか。職場復帰への不安が大きくて、このまま辞めたほうが迷惑をかけないんじゃないかとか」
うちの職場にも産休に入り復帰した営業部の女性はいる。だけど、子供の急な迎えで肩身の狭い思いをしたり、仕事が追い付かなくなり、異動を申し出た女性社員を山ほど知っている。
上層部にもどうせ女は家庭に入るし、子供優先になるからと言われ続けてきた。
そんな環境下で私にうまくやっていけるのか不安なのだ。
「どうなるかとか、いい方向になるとか無責任な励ましはできないけど、迎えとかは君だけの負担にはしない」
「…でも、保育園に急に呼び出されて、すぐにいけるもの? 忙しいあなたが?」
「こんな立場だからこそ、時間に融通は聞くし、毎度とはいかなくても、いけることは多いと思う。それに…、うちは男性社員と女性社員、ともに育休を推奨して、子育てしながら仕事をしやすい環境を心掛けているから、俺が積極的に行動してみることで、下にも福利厚生を利用させやすくなるし、改善点もわかる」
家庭と社員たちのことを両立させながらよく考えているのが感じる。そんな彼を私は尊敬していた。
「俺もわからないことが多いから、必ずしも言っている通りにいくかはわからないけれど、最大限の努力をする」
「…ありがとう」
「当たり前のことだろ」
どうなるかはわからないけれど、こういうまっすぐな言葉に私は安心する。