Ironic Honey
 翌朝の病院。いつも通り体重、血圧測定をして、検査をして、エコーでお腹を診てもらった後だった。


「このタイミングで見えていないので、まだはっきりとは言えませんが、おそらく女の子の可能性が高いのではないか、と思います」

「そう、ですか」

「まだ確定では無いので、かも? くらいに捉えてくださいね」


 先生の柔らかい声に「わかりました」と返し、自分のお腹を見た。女の子でも男の子でもどっちでも良かったけれど、性別が分かればさらに嬉しい。

 千織は何も言うことなく、先程のエコー写真を眺め続けている。


「それと、余計なお世話かもしれませんが、あまりハードな"なかよし"でなければ、しても構いませんよ。お互いの気持ちを尊重しあっていれば。安定期に入ったので」


 その助言の意味に思わず顔を赤くする。

 もちろん下世話な意味で言ったわけではないことは理解している。レスで関係が壊れたり、ギスギスする家庭があるのはよくわかっている。

 こういうのもいつからしていいのかなど、こちらからは話題にして問い掛けにくいから、先生からあえて進言してくれたのだろう。

 それでも、千織がどんな気持ちでそれを聞いていたのかと思うと、気が気じゃなかった。

 顔が熱い。
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