Ironic Honey
退勤時間になると、スマートフォンを取り出し、千織とのトーク欄を開く。
«今日、同期とご飯行くの»
そこまで打っては送信ボタンを押す手が止まる。
こんなことを相談して何になる、という考えは今も変わっていない。自分の行動などを聞かれてもいないのに報告することに羞恥心を感じる。
世のカップルはどうしているのだろう? 夫婦で一緒に暮らしているのであればわかる。でも、私達はまだ一緒に住んでいない。
私は送信するか悩んでいると、怜奈が後ろから寄ってきて、送信ボタンを「えいっ」と言って押してしまう。
「ああ!? 何してんのよ!」
「何を迷ってんのよ? 送ろうとしてたんじゃないの?」
「送るか悩んでるのよ!」
「なんでよ?」
怜奈にそう言われ、答えに悩んでいると、彼女はため息を吐いて「ひとまず行く?」と促され頷いた。
先ほど送ったメッセージを何気なく見つめると、すぐに既読がついていた。それに心臓が跳ね、すぐにトーク欄を閉じると通知が来る。
そのメッセージはいたってシンプルだった。
«わかった。気を付けて»
既読を付けようか悩んでいると、その後連投される。
«遅くなるなら、迎えに行く。連絡してくれ»
そのメッセージを見て、思わず微笑んだ。
そういうつもりじゃなかったけど、会える理由ができた。そんなことに喜びを感じ«わかった»と返事をし、スマートフォンを閉じる。
ほんの少しでも、会えるのであればうれしい。
«今日、同期とご飯行くの»
そこまで打っては送信ボタンを押す手が止まる。
こんなことを相談して何になる、という考えは今も変わっていない。自分の行動などを聞かれてもいないのに報告することに羞恥心を感じる。
世のカップルはどうしているのだろう? 夫婦で一緒に暮らしているのであればわかる。でも、私達はまだ一緒に住んでいない。
私は送信するか悩んでいると、怜奈が後ろから寄ってきて、送信ボタンを「えいっ」と言って押してしまう。
「ああ!? 何してんのよ!」
「何を迷ってんのよ? 送ろうとしてたんじゃないの?」
「送るか悩んでるのよ!」
「なんでよ?」
怜奈にそう言われ、答えに悩んでいると、彼女はため息を吐いて「ひとまず行く?」と促され頷いた。
先ほど送ったメッセージを何気なく見つめると、すぐに既読がついていた。それに心臓が跳ね、すぐにトーク欄を閉じると通知が来る。
そのメッセージはいたってシンプルだった。
«わかった。気を付けて»
既読を付けようか悩んでいると、その後連投される。
«遅くなるなら、迎えに行く。連絡してくれ»
そのメッセージを見て、思わず微笑んだ。
そういうつもりじゃなかったけど、会える理由ができた。そんなことに喜びを感じ«わかった»と返事をし、スマートフォンを閉じる。
ほんの少しでも、会えるのであればうれしい。