「好きだから。」

③ー❹話を聞いて! 波乱のダブルデート⁉2

私たちは遊園地に入場し、遊び始めた。

メリーゴーランド、コーヒーカップ、ジェットコースター、他にもいろいろ乗った。

原野くんと石森さんは二人でくっつきながら歩いていた。
でも、私は蓮くんと距離があった。
原野くんと石森さんはそんな私たちを見て、話していた。
何を話していたかは分からないけど。


原野くんが「一旦、カップル同士でまわらない?」と提案した。
2人になったら、どうなるのか分からないよ。
「今、三時だから、四時に入場口に集合ね! じゃあ!」と、石森さん。
そのまま原野くんと石森さんは歩いて行ってしまった。
もしかして、原野くんと石森さんは私たちのために?
私は原野くんと石森さんから勇気をもらった気がした。
今は蓮くんと私はお互いの方を向いているが、ふたりとも俯いていた。
私は蓮くんにちょっとだけ近づき、蓮くんの手を握った。
蓮くんは驚いた表情だった。
「あの……、ちょっとついてきてください」
私は蓮くんの手を握ったまま、歩き始めた。
今、すごいドキドキしている。
私から手を握ったことなかったし。
蓮くんもきっと驚いているのだろう。



原野くんと石森さんは愛と蓮が手を繋いで歩いているところを見ていた。
「これで、僕らの任務は終わりかな?」
智也はカッコをつけながら言った。
「なわけないでしょうが!! 智也ったら! このお調子者!」
琴音は智也の背中を叩いた。
「痛いな。かんべいしてくれ、琴音~」
「はいはい。ごめんなさいねぇ。尾行、するよ!」
琴音と智也は蓮と愛の後ろをついて行った。

実は智也は琴音に相談をし、蓮と愛をふたりにしてあげようと話していたのであった。

私は蓮くんを連れ、観覧車のところまで来た。
そのまま、係の人に「乗ります」と言った。
蓮くんを連れ、観覧車に乗った。
蓮くんを席に座らせ、私は蓮くんの前に座った。
「急にどうしたの? 愛ちゃん」
「この前のお願いの続き、聞いてほしくって」
蓮くんは呆れたように「だから、聞きたくないって! 聞かないって!」と。
私はすぐに続けて言った。
「あれは、お願いじゃない!」
私は蓮くんの目を見ながら言った。
蓮くんは驚き、目を大きく開いた。
「え? どういうこと? あれは、お願いじゃない? じゃあ、お願いって?」
「その……お願いって言うのは……」
私は我慢していた涙が溢れてしまった。
やっと蓮くんが話を聞いてくれるうれしさ。
蓮くんのウソカノとして最後を過ごすさみしさ。
断られるというかなしさ。
蓮くんは私を心配してくれたのか、私の隣に座った。
「ごめんね。俺、この前、聞くのは怖かったんだ。ずっと苦しめてたんじゃないかって」
蓮くんがそんなことを思っていたなんて。
私は蓮くんの意外な一面を知れただけでも嬉しかった。
「だから、今度は話してくれるのを待つね。ちゃんと」
「あ、ありがとう」
そう言ってくれて、安心したよ。
私は涙を拭いて、話し始めた。
「あのね、お願いって言うのは……」
「うん。何?」
私は立ち上がって、お願いをした。断られる覚悟はある。ちゃんと、できている。
「わ、わたしをウソカノじゃなくて……」
「うん……」
私は一度、深呼吸をして言った。
「蓮くんの本当の彼女にしてほしいの!」
私、よく言った。よく言いきった。
私はそう言って、蓮くんの方を見られなかった。
蓮くんはずっと無言のまま。沈黙が続いた。
少し経ったとき、観覧車がグラっと揺れた。
私はその勢いで、蓮くんの方に倒れてしまった。
その時、蓮くんは素早く立って私を助けてくれた。
私たちはハグをしたのだ。しかも、頂上で。
「れ、蓮くん?」
私は離れようとした。だけど、蓮くんの力が強くて、離れられなかった。
ずっと、こうしていたかった。
でも、それはできない。この後、告白を断られるから。


その頃、智也と琴音は蓮と愛が乗っている観覧車を双眼鏡で見ていた。
蓮と愛がハグをした瞬間、智也が「ハグ!」と興奮したように言った。
琴音は智也を軽く叩き、
「うるさいわねぇ。私だって見てるんだから、分かるわよ!」
「あ、そっか。ごめんごめん」




「蓮くん、く、苦しい」
私はウソをついた。
「あ、ごめん」
蓮くんは離してくれた。
幸せなひと時だった。
「助けてくれてありがとう」
私はまた、蓮くんと距離を置いてしまう。
その時、蓮くんが私の手首を掴んだ。
え、な、何をするの?
そして、蓮くんは私の手を蓮くんの心にあてた。
え、何? 本当に、何?
「これが、告白の返事」
え、これって、何?
「あ、えっと」
「手で感じられるでしょ?」
「これが告白の返事?」
「そうだけど?」
蓮くんは照れながら言った。
私にはどうしても分からなかった。
何が告白の返事なのか。
私はずっと蓮くんの心に手を当て、何が告白の返事なのかずっと考えていた。
蓮くんは呆れたように「じゃあ、これで分かる?」と言った。
蓮くんはいきなり私のあごに手を当て、顔を動かさないようにした後、すぐに私の唇に自分の唇を重ねた。





その頃、智也と琴音はまだ、蓮と愛のことを見ていた。
「キス、したね!」
琴音がそう言い、智也が「あぁ、そうだな」と軽く言った。
「よかったね」
「そうだな」
智也が琴音の方を見た時だった。
琴音は智也の唇にキスをしたのであった。

智也と愛は、それぞれ思った。

え⁉ き、キス⁉ と。


も、もしかして、告白の返事って……⁉
蓮くんは私から離れ、わたしを見てニコっと笑った。
「おい、何してんだよ!」
蓮くんは私を見ながらそう言った。
「え、えっと、頭の整理が追い付かなくて……」
蓮くんは「告白の返事、分かったか?」と照れながら言った。
す、少し、いじろっかな……?
「分かんない」
そう言った時、蓮くんは驚いたのか目を開いて言った。
「キスしても分かんないのか?」
「分からないものは分からないんだもん」
「しょうがないな」
そう言って蓮くんは私の手首を掴んだ。
私はそのまま蓮くんに包まれた。
私たちはもう一度、抱き合ったのだ。
「好きだ。愛のことが」
ずっと聞きたかった言葉。
ずっと言って欲しかった言葉。
ハグをしたまま蓮くんが話し始めた。
「俺さ、あの日、助けて、キスしたときに分かったんだよ。愛だって。でも、喋ったこともなかったし、知らないだろうなって思って、他人のフリしてた。ごめん。習い事一緒だった時から、ずっとずっとずっと、愛のことが好きだった」
「私だって、ずっと好きだったんだよ?」
私は蓮くんのほっぺにキスをした。それで驚いたのか(多分、驚いてます)蓮くんが「びっくりした……」と呟いた。
「お礼」
「な、なんの?」
「本当の彼女にならせてくれたお礼」
蓮くんは照れて、頭をかいた。
蓮くんはたいてい、照れて時はこうやって、頭をかく。
「これからもよろしくね! 愛」
「これからもよろしくね! 蓮くん」


こうして、私はウソカノから本当の彼女になったのであった。



観覧車から降り、係の人に声をかけられた。
「よかったですね! 彼女さん!」
「あ、ありがとう……ございます」
か、彼女さん⁉
「この観覧車の伝説知ってます?」
「伝説?」
「それは……、【好きな人と観覧車に乗ると、永遠に幸せになれる】です!」
私たちは顔を見合わせた。私たち、もしかしたら、永遠に幸せになれるのかな……?


私は、その後、着の影に原野くんと石森さんが隠れていることが分かった。
「ここで、何をしてるんですか?」って、聞いたらふたりはびっくりしたのか、私の方を見た。
「えっとね、観覧車に乗ってるかもって思って……見てました」
「そうなんですね……って、見てたんですか⁉」
全部、みられてた?
「全部見ちゃった……キ……」
「おーっと! 智也? それ以上言ってはいけないよ??? 分かるかな????」
「あ、そっか。ごめんね」
まさか、あのシーンまで見られているとは……。
恥ずかしすぎる!
「別にいいし?」蓮くんはそう言った。
「え? いいのか?」
「だって……」
だって……?
「好きだから。」
そう言ったのと同時に、蓮くんに私の唇は奪われていた。
「ねぇ、智也? 2人、ラブラブだと思うよね?」
「うん。溺愛してる蓮、初めて見た」
「智也と同じく。溺愛何て滅多にしないのに……」
蓮くんは原野くんと石森さんに気付かれないように私の耳に小さな声でこう、ささやいた。
「照れてる愛も、世界一可愛いよ」
私はそんなことを言われてしまい、更に照れてしまった。
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