【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
 
搭乗口前で彼は私をきつく抱きしめ、結局腕を引いて深いキスをされた。

 玲さんはイギリス人になったようだった。

 だって、日本人が持つ羞恥心はきれいさっぱり見当たらなかった。

 人目を全く気にせずこんなキスしてる人、見たことがない。

「あ、玲さん……あ……んう……」

 がくん、と膝が折れた。彼の胸に倒れそう。

 そっと唇を離した彼は、私の唇を指でなぞると名残惜しそうにその指をなめた。恥ずかしい。

 真っ赤になった。彼は私の顔を両手で挟み、頭をつけた。

「琴乃、毎日連絡するよ。年末は必ず会いに行く」

「はい。玲さんも身体に気をつけて下さい」

 彼の嵐に巻き込まれ、私はブレーキを壊されてしまった。

 もう後戻りできないくらい、彼でいっぱいだった。

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