【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
 
女優が元カノ。普通なら驚くところだけど、玲さんならありうると思ってしまった。

 そこに血相変えた玲さんが戻ってきた。

「こら、里香。何を話してるんだ。いい加減にしろ。早く出ていけ」

「じゃあね、琴乃さん。さよーなら」

 目の前で手を振っている。訳が分からない。私も手を振りながら頭を下げた。

「ごめん、何か言われた?」

「……大丈夫。元気な妹さんだね」

 私は内心の驚きを隠すように、笑顔で彼に言った。

「ちょっとシスコン気味でね。親も甘やかすからとんでもない奴になっちゃって……」

「そんなことないでしょ。明るくて楽しくていいね」

 里香さんは内緒にしてと言っていた。それに、彼を信じてる。聞けば昔のことだと絶対言ってくれると思う。

 それに近いうち彼と会える。不安ならその時聞けばいいと思っていたのだ。


 

 
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