初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
すると、零はキラキラと眩しいほどの笑顔を湛えていて、瞳が心なしか潤んで見える。
「……こんなのお守りにして、気持ち悪い女だって、思ったんじゃ」
「はぁ?! そんなわけないだろ。あの時のこと覚えてもらえてた上に、こうしてお守りとして、大事にしてくれてたなんて……。凄く嬉しいし、可愛くてどうしようもないよ」
零からそんなふうに言ってもらえて、嬉しいけれど、にわかに信じられない。
無理もない。学園の貴公子だった零の初恋相手が自分だというのも、まだ信じられないのだから。
夢ではなく現実なのだと、何度でも確かめたくなる。
「ほ、本当に?」
そんな遥奈を咎めることなく、零は真剣な声音でキッパリと答えてくれる。
「うん。本当だよ。神に誓ってもいい」
「けど、そんなにも想ってもらえてたなんて、信じられなくて。まだ夢でも見ているみたいで」
羞恥が薄れたせいか、そんな言葉が口からポロリと零れていた。
それでも零は、呆れもせずに、真剣な表情と揺るぎない声音で、遥奈への想いを紡いでくれる。