初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「俺がどれほど遥奈に夢中なのか教えたいんだけど、いいかな?」
「えっと……それって……」
意図を察して、遥奈は言い淀む。
「今日は帰したくないって意味だよ。この前、電話でも言ったよね?」
そう言われ、思い起こされるのは、零から電話で告げられた台詞だ。
『遥奈の声が聞けて嬉しいけど、もう……声だけじゃ足りない。早く遥奈に会いたい。早く会って、遥奈に触れたくて堪らない』
『……そんなこと言われたら、今すぐ飛んで行って、遥奈を抱きたくなる』
『なら、次会った時は、朝まで離さないから覚悟して』
思い出した途端、顔が燃えるように熱くなる。
「――っ!?」
羞恥に悶えて黙り込む遥奈に、零は捨てられたワンコのような顔で畳みかけてくる。
「電話で話したとき、俺に向き合う覚悟ができたのかなって、思ったんだけど、違った?」
羞恥に耐えかねた遥奈は、思わず抗議する。
「そ、そんな、捨てられたワンコみたいな顔して、ズルイ!」
「遥奈の心を手に入れるためなら、俺はなんだってするよ。けど、狡いのは遥奈もだよね。俺はちゃんと自分の気持ち伝えたよ」
けれど、零からは揺るぎない言葉と、至極もっともな反論があり、ぐうの音も出ない。