初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
恋も仕事も


 零と交際を始めてから、早いもので一ヶ月が経過した。

 もうすぐ九月だというのに、夏真っ盛りの暑さが続いている。

 満員電車での通勤のたびにげんなりするが、零も頑張っているのだと思うと自然と足取りも軽くなる。

 零との交際が順調なおかげだ。

 とはいえ、お互い仕事があるので、なかなか会えない日が続いている。

 通常の業務に加えて、夢の実現に向けて動いている零は、相変わらず忙しい日々を送っているからだ。

 それでも毎晩欠かさず電話もくれるし、都合が付けば会いにも来てくれる。

 今日のように、晴天に恵まれた日には、爽やかな空の画像をメッセージと一緒に送ってくれるようになった。

『遥奈、今日も暑くなりそうだけど、この空、晴色みたいで綺麗だよね。暑さにはうんざりだけど、爽やかな青空が広がっているのを眺めていると、清々しい気分になるね。これを見て、俺のことを思いだしてくれると嬉しいな』

 こうして『晴色』に似た景色を見るたびに、自分を思い出してくれて、自分のために写真を撮ってくれたのかと思うと、胸がいっぱいになる。

『わぁ! ありがとうございます! ビル群がキラキラ煌めいていて、空とのコントラストが素敵ですね。暑さに負けそうでしたけど、零さんのおかげで、今日も一日頑張れそうです』

『遥奈に喜んでもらえて嬉しいな。俺も遥奈と同じ空を眺めていると思うと、いつも以上に仕事がはかどりそうだよ。仕事熱心なのはいいけど、あんまり無理しちゃ駄目だよ。じゃあ、また夜に』

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