初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「へへっ、実はそうなの。彼とは話もあうし、一緒にいると楽しくて、時間も忘れちゃうんだよね~」
「ふふっ、ごちそうさま。その調子だと、結婚まで一直線なんじゃない?」
「そうなのかな? だといいなぁ」
お互いプライベートも順調で、ついつい話が盛り上がってしまっていた。
「……あ、あの、ダメンズしか引き寄せない、京香先生までリア充すっか? 俺なんか、未だにダメージ引き摺ってんのに……。裏切り者ぉ」
「あら、大友くん、いたのね」
「ひ、ひどいっす」
「え? 大友くん、失恋してたの? 大丈夫? あんまり気落ちしているようなら、診察するけど」
「……だ、大丈夫っす。そんなことしてもらったら、余計に引き摺りそうっす。うぅ」
「え? そ、そう……?」
「遥奈、触らぬ神に祟りなしって言うでしょ。そっとしておいてあげなさい」
(……ん? 何? どゆこと?)
「それってどういう……」
「知らぬが仏ってことよ」
ますます意味がわからず遥奈がポカンとしていると、入り口のドアが豪快な音ともに開け放たれた。
同時に、ランチから戻ってきた看護師トリオの明るい声が響き渡った。
「あっ、いたいた。倉科ちゃんっ! ビッグニュースよ~!」