初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
そうこうしているうちに時間は流れ、あの週末からあっという間に二カ月もの時間が過ぎようとしていた。
季節は秋を迎えたが、暑さが和らぐどころか盛夏のような酷暑が続いている。
こころメンタルクリニックでは、既にインペリアル・インターナショナルとの連携に向けての準備が着々と進んでいる。
沢渡からの報告に、クリニックの職員一同からは、未だかつてないほどのどよめきが起こった。
「ええっ!? あのインペリアル・インターナショナルとの連携なんて、凄いじゃないですか!」
「ホテルの監修なんて、遥奈先生大抜擢じゃないですか!」
「公私ともに協力し合えるなんて、素敵です~! このままゴールインしちゃったりしないんですか?」
「え? そうなんですか? だったら、ダブルでおめでたいじゃないですか~!」
皆の関心は、連携についてではなく、遥奈と零の進展のほうにあったようだけれど……
「こらこら、プライベートにまで踏み込んではいけないよ。遥奈先生も困ってるし、診療時間も迫ってるよ。報告は以上だから、各自持ち場に戻るように」
沢渡のおかげで職員からの質問攻めからは解放された。
けれど、何かと話題は零とのことに集中するので、面映ゆさが拭えない遥奈だった。
そんな環境にも耐性はつくものらしく……今では笑顔で軽く流せるまでになっている。