初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる


 その後は、館内の撮影スポットで写真を撮ったり、カフェで人気のスイーツやドリンクを味わったりしながら……零とのデートを満喫した。

 これまで零との逢瀬といえば、宿泊先のホテルの部屋やレストランで過ごすのがほとんどだった。

 零の仕事が立て込んでいたのもあり、会えてもほんの数時間だけ。

 ゆっくり食事を楽しむ時間もなかった。

 こんなふうに、恋人らしいデートをしたのは初めてだ。

 元彼とはすぐに別れたので、人生初と言ってもいい。

 これまで、仕事一辺倒だったので、なおさらはしゃいでいたかもしれない。

 最初はどう振る舞えばいいかわからなくて、緊張したり、戸惑ったりもした。

 途中で何度も、零の色香や甘い台詞に、羞恥を煽られたり、惑わされそうになったりもしたけれど……

 零が優しくスマートにエスコートしてくれたおかげで、心から楽しめた。

 ——もしかして、零も初めてだったりするのかな?

(女性の扱いに慣れてるみたいだし、そんなわけないよね。けど、そうだったら、嬉しいなぁ)

< 153 / 237 >

この作品をシェア

pagetop