初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる


 その間にも、傍には降車した友成が控えていて、遥奈はいたたまれない心持ちだった。

「神楽木エリア統括支配人、インチャージ(現場その時間帯における責任者)への連絡はすでに済んでおります。手筈も万端との報告を受けております」

「友成、助かったよ。ありがとう」

「それでは、これにて失礼いたします。どうそ素敵な休日をお過ごしくださいませ」

「ああ、お疲れさま。友成も素敵な休日を」

 車内では、仕切りのおかげで、運転席の友成から後部座席は見えなくなっているというのが、せめてもの救いである。

 友成と別れてから、駐車場からプライベートエレベータへと乗り込んだ零にお姫様抱っこで運ばれた先は、最上階のフレンチレストランだった。

 昼間、館内を歩き回って疲れただろうからと、少し早めのディナーをということになったのだが……

 王宮の夜会を思わせる豪奢なレストランには、人気はなく、貸し切り状態だった。

 クラッシックな雰囲気に包まれて、周囲の目も気にすることなく、零との贅沢なディナータイムを過ごした。

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