初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる


 あれから遥奈は深夜に及ぶまで、美しい獣と化した零に、ありとあらゆる体勢で翻弄された。

 ベッドルームでは、ローヤルブルーの花弁と互いの汗に塗れて、ドロドロになるまで愛し合った。

 バスルームの薔薇の花弁を浮かべたバスタタブやシャワーブース、パウダールームの洗面台に至るまで……

 思い出すだけで、全身が煮え滾るほどの羞恥に苛まれてしまいそうだ。

 いつの間に眠ったのか記憶にないほどである。

 そんな遥奈が目を覚ましたのは、零の逞しい腕の中だった。

 背後から抱き枕のごとく抱きしめられて、身動きがとれない。

 ——これでは、零の寝顔も見られない。

 なんとか抜け出そうと身動ぎしていると、零が目を覚ましたのだが……

「遥奈、寝起きでそんなに締めつけられたら……うっ、俺、我慢できないよ。それとも、朝から誘ってるの?」

 背後から耳許に顔を埋めた零に囁かれると同時、体内で何かが蠢いた。

 ハッとした遥奈は状況を思い出す。

 寝落ちする寸前のことだ。

 「遥奈と一ミリも離れたくない。このまま眠ってもいい?」

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