初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
午後からは、皇のバンケットルームで盛大な披露宴が執り行われた。
こちらも今日のリニューアルオープンに向けてすべて改装されている。
ロイヤルブルーのインテリアで統一した瀟洒な会場には、招待客三五〇名が集っていた。
親族はもちろん、外交官をはじめ政財界の重鎮や芸能人など、国内外問わず各界の著名人らで埋め尽くされていた。
さすがはインペリアル・インターナショナルの御曹司である。
粗相があってはならないと気を張っていた遥奈は、皇のスイートルームに辿り着くなりリビングのソファに雪崩れ込んだ。
もちろん、隣にはずっと傍に寄り添ってくれていた夫となったばかりの零の姿もある。
三人掛けのソファで零と仲良く肩を寄せ合いながら、今日一日を振り返っていた。
「緊張してどうなるか心配でしたけど、挙式も披露宴も無事乗り切れて、ホッとしました。途中で、京香が感激して泣くから、うっかり泣きそうになっちゃいましたけど」
「ああ、確か……ブーケ受け止めて、号泣してた女性だよね。披露宴で挨拶したときも泣いてたっけ」
「そうです、そうです。六月に結婚控えてるから、自分と重なったみたいで」
「お互いの幸せを心から祝福しあえるなんて、素敵だね。けど、俺の知らない遥奈を知ってるんだと思うと、ちょっと妬けちゃうな」