初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「そうですよ。だって、初めて会ったときも、凄く仲が良さそうだったから」
——今絶対、嫉妬に駆られた醜い表情をしているに違いない。
(もう、やだやだ! こんなこと言うつもりなんて、なかったのに……。私の、バカ、バカ!)
そんな遥奈の顎に零がそうっと指で触れてくる。
「もう……ヤダ。見ないで……っ」
「そんなこと言わずに、顔上げて、可愛い顔見せてよ」
「ヤダ……。今絶対……醜い顔してるから」
「そんなことないよ。遥奈はどんな表情してても可愛いよ」
「そんなの嘘。もうヤダ、やめて……っ」
零は呆れることなく、遥奈を宥めるように、頬を優しく撫でてくる。
その度に、遥奈の肩がビクンと小さく震えた。
「今、俺がどんな気持ちでいるかわかる?」
零の言葉に遥奈はふるふると首を振る。
「初恋相手である遥奈と結婚できて、その上嫉妬までしてもらえて。生まれてきてよかったって思うぐらい、嬉しくてどうしようもない。もう言葉では言い表せない――それぐらい幸せだよ」
零はそう言うなり、結婚指輪が輝く遥奈の左手を手に取り指を絡めてくる。そうして自身の逞しい胸へと遥奈を抱き寄せた。
「遥奈が愛おしくて、愛おしくて、どうにも堪らない。今こうしている間にも、遥奈に惹かれているんだ」