初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる


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 生まれ変わった皇での挙式から三ヶ月が過ぎ、季節は夏を迎えている。

 つい先日、梅雨が明けたばかりだというのに、気温は夏真っ盛り。酷暑が続くさなか——

 本日いよいよオープンを迎えた医療特化型のホテル『インペリアル東京・憩』のガーデンテラスでは、ミストを含んだ爽やかな風が涼をもたらしていた。

 バリアフリーのテラスを囲む緑豊かな樹木は、リゾート地を想起させる。

 特設会場となるテラスには、都心にいるとは思えない静かな癒やしの空間が広がっていた。

『都心にいながら、オアシスのような癒やしのひとときを』というコンセプトどおりの仕上がりに、感嘆の吐息が漏れる。

 オープニングセレモニーは『夏らしい演出にしたい』という零の要望から実現したのだが……

 ガーデンテラスに特設会場を設けたのは、正解だったようだ。

 足元の水盤にはブルーライトが当てられ、水面の波紋に反射した蒼く淡い光りが、テラス内を幻想的に彩っている。

 ブルーアワーの世界に包まれたかのような、素敵な演出に、遥奈はうっとり魅入っていた。

 そんな遥奈の耳許に、顔を寄せた零が潜めた声で囁いてくる。

「遥奈、もうすぐ登壇だけど、大丈夫?」

 医療監修に携わった医師としての挨拶を控えている遥奈を気遣ってくれているのだ。

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