初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「……遥奈、男をそんなふうに煽ったら駄目だよ。歯止めが効かなくなりそうだ」
呟きを零した彼は遥奈の身体にぎゅっと抱きついてきた。
そうすることで、己の欲を何とか抑え込もうとしているのだろう。
何だか無性に愛おしく想えてきて、遥奈は無意識に両腕で零の頭を抱き込むように包み込む。
「……ダメだって言ってるのに。言ってる傍から……また煽る。貴女はどれだけ俺を煽れば気が済むの」
むくりと顔を上げた零に拗ねた口調で指摘されても、自覚のない遥奈はキョトンとするしかない。
「……え?」
「俺にとって、それだけ遥奈が特別な存在だってことだよ」
続け様に紡ぎ出された言葉の意味は理解できても、脈絡のない話の流れに頭が追いつかない。
遥奈はキョトンとしたまま首を傾げる。
ふっと不敵な微笑を湛えた零が宣言するように囁いた。
「遥奈にとってもそうなれるように、今からめいっぱい愛してあげるね。――遥奈の心に寄り添えるのは俺だけなんだって、思ってもらうためにも」