初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
零はそのままベッドから降りると窓際のソファまで移動する。
遥奈は不思議に思いつつも、呼吸を整えるのに精一杯だ。
零は背もたれにかけてあったジャケットのポケットから何かを取り出し、戻ってくる。
ただそれだけなのに、神がかった美貌と均整のとれたスタイルのせいか、知らず目を惹きつけられる。
薄日の差したベッドルームがまるで舞台の一角にでもなったかのように、一気に華やいだ。
蒼白い光がスポットライトのように降り注ぐなか零が歩みを進める様は、とても美しく幻想的で。
(き、綺麗……)
――何だか夢でも見ている気分。
ぼんやり見遣っていると、ベッドがたわみ遥奈は現実世界へと引き戻される。
ベッドに膝立ちになった零が四角いパッケージの封を切りトラウザースの前立てを寛げる。
その様を見て、避妊具を装着するためだったのだと腑に落ちた。
――いよいよなんだ。やっと、この熱を鎮めてもらえるんだ。
安堵を覚えていると、準備を終えたらしい零から甘い声音が届いた。
「遥奈、怖かったら遠慮せずに言って欲しい。遥奈の笑顔が翳るようなことはしたくないんだ」
零の気遣いはありがたいし嬉しいが、今はそれどころじゃない。遥奈は本能のままに言葉を紡ぎ出す。
「そんなに焦らしちゃ……やだ。はや……くぅ、おね、がい」
しばし驚いたようにフリーズした零は、噛みしめるようにして応えてくれた。
「……わかったよ。焦らしたお詫びに、遥奈の身体だけでなく心まで満たせるように、とろっとろに愛し尽くしてあげるね」
そして今度はとびきり甘い声音で囁くと、遥奈の両膝を大きく広げ身体を滑り込ませた。
互いの身体が触れ合うだけで、甘い愉悦がさざ波のごとく押し寄せる。
――な、何これ? 気持ちよすぎて、腰が止まらない……
「……あっ、やぁ……んっ、な……に、これぇ。やぁ……だっ」
次々湧き上がってくる愉悦に身体が反応してしまう。