初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「せっかくの休日に申し訳ないんだけど、今日は視察を兼ねて何件かスイーツ店を巡って、遥奈の意見を聞きたいと思っているんだけど。甘いもの、苦手じゃなかったよね?」
予想が大きく外れて一瞬目が点になる。
「……え、あっ、はい。どちらかと言えば、好きな方です。というか、大好きです! 好きすぎて、ついつい食べ過ぎちゃうぐらいですよっ」
けれど、甘いものに目がない遥奈は、零に迫るようにして身を乗り出し、目をキラキラと輝かせていた。
それこそ子どものように。
我ながら現金だと思うが、超がつくほど大好物なのだから大目に見て欲しい。遥奈は人知れず心の中で言い訳する。
「それなら良かった。今日は思う存分食べてくれて構わないから。どんどん食べて、忌憚のない意見を聞かせてもらえると嬉しいな」
スイーツ好きな遥奈にとっては、嬉しい言葉だが、素人の意見など、たかが知れている。
「そういうことなら、任せてください。と言っても、ただ美味しいとしか言えないかもしれませんよ?」
喜んで引き受けたはいいが、一抹の不安が押し寄せる。