初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「もう、何よ。そんなに驚くことないでしょう。何年友達やってると思ってるのよ。それぐらい見てればわかるわよ。遥奈の悩みようからして、相手はさしずめ、患者ってところかしら」
ここまでくると、そんなにもわかりやすいのかと、心配にもなってくる。
咄嗟に両手で顔を覆い隠した遥奈は、微妙な表情で押し黙るしかない。
「……」
それを肯定と捉えた京香が茶化すでもなく、ホッとしたように笑みを零す。
「図星のようね。詳しい話を聞かないと何とも言えないけど、ひとまず安心したわ。やっと、遥奈の心を動かす相手が現れてくれたんだもん」
そうして、感慨深げに紡がれた言葉に遥奈の胸はジンとなる。
「……もう、京香ったら、そんなふうに言われたら、うるっとなるでしょ。けど、相手はただの遊びかもしれないし……」
目尻に浮かんだ涙を軽く払いつつ、遥奈は声を絞り出した。
「それって、ワンナイトしちゃったから、ってこと?」
向かいからテーブルに身を乗り出してくる京香に、遥奈は経緯を説明するべく重い口を開いた。
もちろん、遥奈の体質の件と、零がEDという点は、伏せて。
「そ、それもあるけど、交際を申し込まれたわけでもないし……」