初恋を拗らせたホテル御曹司は癒やしの女医にだけ激愛本能を滾らせる
「えーでも、零の目の色綺麗で、羨ましいぐらいなのに、隠すなんて勿体ないよ。できることなら交換して欲しいぐらいなんだから」
「俺は、純粋な日本人として生まれた紫帆が羨ましい。俺の事なんて、珍しい見かけだけで、誰も中身なんて見ようともしてくれない。ただのマネキンと一緒だ。現に、こうして見た目を変えただけで、誰も見向きもしないだろ」
「なら、試してみない? この会場に、今の零自身を見てくれる人がいるかどうか。私、いるほうに賭けるから」
「賭けるって、何をだよ?」
「う~ん、そうだなぁ。もしも零に好きな相手ができたら、全力で協力するとか。どう? お互いそれぐらいしかできることもないし」
「紫帆がそれでいいって言うなら、俺は別に構わないけどさ」
「なら、決まりね!」
面白い遊びを思いついたとばかりにはしゃぐ紫帆を尻目に、零は気が進まないながらも、紫帆との賭けに乗ることにした。
まさか、それがきっかけで、禁断の果実に自ら手を伸ばすことになるとも知らずに――