雨が降る日はジャスバーへ ――歌姫の告白――

第6話 最後のプレゼント

 それから一ヶ月が過ぎた。
 
 デビューが決まった人とは思えないほどに、枯れ果てていた。

「おい! 菫。いつまでそうしてるんだよ」

「ほっといてよ……西田」

「お別れはちゃんとしたのか?」

 首を横に振った後「でも、契約も決まったし会えないよ」

「デビューまで2週間ある。最後にライブをしよう。招待するんだよ、レンを」

「でも、お別れを直接伝える事は出来ないじゃん」

「お前にはあるだろ、歌が! お前は歌姫だ。人を動かせる力がある。レンにも伝わるって」
< 17 / 18 >

この作品をシェア

pagetop