PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―

36.託された鍵

仕事が終わる一時間ほど前。
洗濯物を畳んでいると、ひなたくんが慌てた様子で私の前までやって来た。

「……こはるちゃん。明日、用事あったりする?」
何だか、すごく困っているように見える。
「用事なんてないですよ?」
「本当に? 気を遣ってない?」
「本当に用事ないです!」
「じゃあ……今日、泊まれたりするかな!?」

二度目のお泊まり――。
私がPRIMUSの力になれるのなら。
答えなんて、決まっている。
「大丈夫です」
「じゃあ、パジャマとか買わなきゃね! お金は渡すから!」
「あ! それなら、車に積んでます!」

「なら、助かる」
ひなたくんはほっとしたように息をつくと、ゆっくり話し始めた。
「……明日、地方ロケがあって、朝五時には出ないといけないんだ」
「だから悪いんだけど、朝食の準備と、俺たちが出た後に最低限の掃除をお願いしたいんだ」
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