PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
「良い戦いだった」
少し考え込む私。横では湊くんが肩を小さく震わせている。
「初めてにしては、良かったかと」
私は、頬を膨らませ湊くんの顔を覗き込む。
「だから、いつまでも笑わないで下さい!!」
「ごめん、ごめん」
負けたけど——息がしやすくなった。
笑い声が絶えない。
一戦、二戦と繰り返すうちに小鳥のさえずりが聞こえ始めた。
カーテンの隙間から見える空が完全な闇から、少しずつ——でも確かに明るくなっていった。
「もたもたする訳にもいかないし、起こしに行こうか」
湊くんは小さく息を吐き、真っ直ぐ前を見据えた。
「ですね」
少し冷たい空気が心地よい。
コントローラーを置き、立ち上がる。
一歩、もう一歩と踏み出した。
ひなたくんの部屋の前。
深呼吸の後に二回ドアをノックすると、扉を開けた。
寝息が微かに聞こえて、小さく息を吐いた。目頭がじんわり熱くなる。
湊くんと顔を見合わせると、同時に頷いた。
「雪!ひなた!」
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