PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
二人の肩を軽く揺らす。
ひなたくんは眉間に皺を寄せたまま、瞼を開く。
宙を見たままピクリとも動かない。
雪くんの肩を再度揺らすと目を開けた。
「なんかあったの?」
「……話し合いしたくて」
湊くんは、目を細めて雪くんを見た。
「分かった。顔洗ってくるね」
雪くんは、ベッドから立ち上がり部屋から出た。
「ひなた起きてる?」
「……うん。もう少し」
湊くんは、苦笑いした。
「ひなた寝起きが相変わらず悪いな」
皆がリビングに集まったのは、三十分後だった。
空気が張り詰める。
破ったのは湊くんだった。
「……あのさ」
湊くんの声は少し震えている。
「PRIMUS解散しよう——」
時間が止まったかのような静けさに、胸がざわついた。
ゆっくりと顔を見合わせる、ひなたくんと雪くん。
「僕は湊の意見に賛成だよ」
雪くんはゆっくりと椅子から立ち上がり、眉尻を下げた。
「——十分頑張ったよ。ひなたもそう思うでしょ?」
< 377 / 384 >

この作品をシェア

pagetop