年の差を超える恋歌
マタニティマークの話で心が温まったあとも、四人は手を繋いだり談笑したりしながら、ゆっくりと水族館を巡り続けた。気がつけば日も高く昇り、お腹も空いてきたので、館内のレストランへと向かった。
席に着き、それぞれ注文を済ませる。愛斗はローストビーフ丼、知可子は野菜がたっぷり入ったカレー、明子と美登里はそれぞれ好みのパスタを選んだ。料理が運ばれてくるまでの間も、歌の話や普段の暮らしのことで笑い合い、あっという間に時間が過ぎていく。届いた料理を味わいながら、「これおいしい!」「こっちも食べてみて」と分け合い、心もお腹もいっぱいになって店を後にした。
次に向かったのは三階のクラゲコーナー。ふわりふわりと漂うクラゲたちが青い光に照らされ、まるで別世界のようだ。壁には「クラゲのベールイベント」の案内が掲げられていた。
「これ、面白そうだわ! 二人とも参加してみなさいよ」
明子と美登里に背中を押され、愛斗と知可子は迷わず申し込む。
このイベントは、薄いベールの向こうに隠れた相手を、一番最初に見つけ出したら「永遠に一緒にいられる」という言い伝えがあるものだ。
合図と同時に、愛斗は一目散に駆け出す。他の参加者の男性たちがあちこちを探す中、彼は知可子の気配を頼りに真っ直ぐ進み、ものの数秒で彼女の腕を掴んだ。
「見つけた!」
見事一番にゴールし、二人は記念のペンダントを受け取った。スタッフにお礼を言って、にっこり笑う明子と美登里のもとへ戻る。
その後も残りのエリアをゆっくりと見て回り、最後にお土産屋さんへ。たくさんの中から四人はお揃いのクラゲのキーホルダーを選び、それぞれのカバンにつけ合った。
外に出ると、時計はもうすぐ六時を回ろうとしていた。夕暮れが街を優しく染める中、近くにある「梅田チューハイ35」へと足を運ぶ。
席に着き、愛斗、知可子、明子はそれぞれ好みの酎ハイを、運転する美登里はウーロン茶を注文。メニューを開き、「奥丹波鶏モモ肉の唐揚げ」「名物いくら大根」「おまかせアテ盛り合わせ スタ弁」「肉豆腐」「〆サバの炙り」「塩レバ」を選び、みんなでつつきながら二時間ほど語り明かした。
お開きになると、美登里が車で愛斗たちの家の近くまで送ってくれた。別れ際に手を振り、二人は少し歩いてコンビニへ。必要なものを買い揃え、家に帰り着く。
ドアを閉めた瞬間、愛斗は知可子を優しく抱きしめ、そっと唇を重ねた。何度もキスを交わし、互いの温もりを確かめ合いながら、心ゆくまで深く愛し合った。今日の一日のすべてが、二人の絆をますます固く結びつけてくれた——。
二人は愛し合い寝た。
朝になり二人は起きてから朝ごはんをたべた。
朝ごはんを食べてから二人は仕事に行った。
仕事にいき愛斗はカラオケ喫茶に行きミニコンサートに
参加。
知可子は収録をしにTV局にいく。
収録の合間、休憩スペースは穏やかな笑い声に包まれていた。
知可子、明子、美登里の三人が関根勤と談笑していると、美波がわざとらしく足音を立てて近づいてきた。周囲のスタッフや出演者の視線を集めようと、大きな声で言い放つ。
「ねえ、知可子さん。喘ぎ声を出すときに、いちいち色気アピールするのやめてくれない? 『愛斗くん、愛してる、大好きっ』なんて——」
彼女はわざと甘ったるく、大げさな口調で知可子の真似をしてみせ、さらに声を張り上げた。
「——そんなこと叫ばなくたって、みんな聞こえてるんだから。いくらなんでも、色気出しすぎでしょ!」
一瞬、場が凍りついた。
関根勤は驚いて眉を持ち上げ、明子と美登里は反射的に知可子の前に立ちはだかり、彼女をかばうように体を寄せた。
「ちょっと、何て下品なことを口にするの!」明子は鋭く言い返す。「他人のプライベートをそんなふうに人前で揶揄するなんて、プロとしても、一人の人間としても、どうかしてるわ!」
「そんなことでしか知可子さんを傷つけられないなんて、本当にみじめな人ね」美登里は軽蔑のまなざしを向け、はっきりと言い切った。「他人の幸せを汚して、自分の価値を下げてるだけだよ」
関根勤も首を振りながら諭す。「いやいや、君。言っていいことと悪いことがあるだろう。そういう言葉は、何の得にもならないし、自分自身を貶めるだけだぞ」
知可子は二人の陰からゆっくりと前に出、動じることなく美波を真っ直ぐ見つめ返した。
「私たちが心から想い合い、愛し合っていることの、どこが悪いんですか? それを汚い言葉で歪めて言うのは、あなた自身の心が曇っているからでしょう。私は、何一つ恥じることはありません」
その真っ直ぐな瞳に、美波は思わず言葉を詰まらせ、周りの冷ややかな視線に耐えられなくなったように、その場から慌てて立ち去っていった。
席に着き、それぞれ注文を済ませる。愛斗はローストビーフ丼、知可子は野菜がたっぷり入ったカレー、明子と美登里はそれぞれ好みのパスタを選んだ。料理が運ばれてくるまでの間も、歌の話や普段の暮らしのことで笑い合い、あっという間に時間が過ぎていく。届いた料理を味わいながら、「これおいしい!」「こっちも食べてみて」と分け合い、心もお腹もいっぱいになって店を後にした。
次に向かったのは三階のクラゲコーナー。ふわりふわりと漂うクラゲたちが青い光に照らされ、まるで別世界のようだ。壁には「クラゲのベールイベント」の案内が掲げられていた。
「これ、面白そうだわ! 二人とも参加してみなさいよ」
明子と美登里に背中を押され、愛斗と知可子は迷わず申し込む。
このイベントは、薄いベールの向こうに隠れた相手を、一番最初に見つけ出したら「永遠に一緒にいられる」という言い伝えがあるものだ。
合図と同時に、愛斗は一目散に駆け出す。他の参加者の男性たちがあちこちを探す中、彼は知可子の気配を頼りに真っ直ぐ進み、ものの数秒で彼女の腕を掴んだ。
「見つけた!」
見事一番にゴールし、二人は記念のペンダントを受け取った。スタッフにお礼を言って、にっこり笑う明子と美登里のもとへ戻る。
その後も残りのエリアをゆっくりと見て回り、最後にお土産屋さんへ。たくさんの中から四人はお揃いのクラゲのキーホルダーを選び、それぞれのカバンにつけ合った。
外に出ると、時計はもうすぐ六時を回ろうとしていた。夕暮れが街を優しく染める中、近くにある「梅田チューハイ35」へと足を運ぶ。
席に着き、愛斗、知可子、明子はそれぞれ好みの酎ハイを、運転する美登里はウーロン茶を注文。メニューを開き、「奥丹波鶏モモ肉の唐揚げ」「名物いくら大根」「おまかせアテ盛り合わせ スタ弁」「肉豆腐」「〆サバの炙り」「塩レバ」を選び、みんなでつつきながら二時間ほど語り明かした。
お開きになると、美登里が車で愛斗たちの家の近くまで送ってくれた。別れ際に手を振り、二人は少し歩いてコンビニへ。必要なものを買い揃え、家に帰り着く。
ドアを閉めた瞬間、愛斗は知可子を優しく抱きしめ、そっと唇を重ねた。何度もキスを交わし、互いの温もりを確かめ合いながら、心ゆくまで深く愛し合った。今日の一日のすべてが、二人の絆をますます固く結びつけてくれた——。
二人は愛し合い寝た。
朝になり二人は起きてから朝ごはんをたべた。
朝ごはんを食べてから二人は仕事に行った。
仕事にいき愛斗はカラオケ喫茶に行きミニコンサートに
参加。
知可子は収録をしにTV局にいく。
収録の合間、休憩スペースは穏やかな笑い声に包まれていた。
知可子、明子、美登里の三人が関根勤と談笑していると、美波がわざとらしく足音を立てて近づいてきた。周囲のスタッフや出演者の視線を集めようと、大きな声で言い放つ。
「ねえ、知可子さん。喘ぎ声を出すときに、いちいち色気アピールするのやめてくれない? 『愛斗くん、愛してる、大好きっ』なんて——」
彼女はわざと甘ったるく、大げさな口調で知可子の真似をしてみせ、さらに声を張り上げた。
「——そんなこと叫ばなくたって、みんな聞こえてるんだから。いくらなんでも、色気出しすぎでしょ!」
一瞬、場が凍りついた。
関根勤は驚いて眉を持ち上げ、明子と美登里は反射的に知可子の前に立ちはだかり、彼女をかばうように体を寄せた。
「ちょっと、何て下品なことを口にするの!」明子は鋭く言い返す。「他人のプライベートをそんなふうに人前で揶揄するなんて、プロとしても、一人の人間としても、どうかしてるわ!」
「そんなことでしか知可子さんを傷つけられないなんて、本当にみじめな人ね」美登里は軽蔑のまなざしを向け、はっきりと言い切った。「他人の幸せを汚して、自分の価値を下げてるだけだよ」
関根勤も首を振りながら諭す。「いやいや、君。言っていいことと悪いことがあるだろう。そういう言葉は、何の得にもならないし、自分自身を貶めるだけだぞ」
知可子は二人の陰からゆっくりと前に出、動じることなく美波を真っ直ぐ見つめ返した。
「私たちが心から想い合い、愛し合っていることの、どこが悪いんですか? それを汚い言葉で歪めて言うのは、あなた自身の心が曇っているからでしょう。私は、何一つ恥じることはありません」
その真っ直ぐな瞳に、美波は思わず言葉を詰まらせ、周りの冷ややかな視線に耐えられなくなったように、その場から慌てて立ち去っていった。