苦手な同僚の色気たっぷりな鎖骨にメロついた結果
「ごめん、起こした?」
「大丈夫」
 ふわあ、と彼があくびをすると、胸鎖乳突筋が一緒に動いた。

「……って、大人に戻ってる!?」
 あくびの途中で驚いて声を上げ、なにかに気づいたように顔をそらす。

「服着ろ」
 言われて、私は自分の状態を見る。
 パジャマがわりの彼のTシャツ一枚を着ているだけで、ブラはつけていないし、ふとももが露出している。

「きゃああ!」
 慌てて胸を押さえるが、時すでに遅し……。

 彼が後ろを向いてくれいてる間に慌てて服を着る。
 別々に寝ると言ってくれたとき、素直に提案を受け入れるべきだった。

 ふと昨日のあれは夢だったのかな、と思うけど、彼が買ってくれた子供服があるから、夢じゃない。

 寝室を出ると、遅れて彼も服を着て現れた。
 一緒にパンを焼いてコーヒーを用意する。私が冷蔵庫にあった玉子でオムレツを作ると、彼は目を輝かせた。ウィンナーは切れ目を入れてから焼いてオムレツの横に載せる。

 一緒にいただきますをしてから、彼はまっさきにオムレツを食べる。

「うまい!」
「ただのオムレツだけど」
 塩コショウで下味をつけてケチャップをかけて、至極普通のオムレツだ。

「雪町が作ってくれたってのがいいんだよ」
「ひとり暮らしだと作ってくれたご飯が恋しいっていうもんね。一宿一飯のお礼……だけど、命の恩人なんだし、今度もっとちゃんとお礼するね」

「そんなこと言われるとお願い聞いてほしくなるんだけどな」
 彼の目がいたずらっ子のように輝き、私はつい身構える。
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