苦手な同僚の色気たっぷりな鎖骨にメロついた結果
「あのときから、俺は雪町ひと筋だよ」
「え?」

 私は戸惑う。
 でも今さっき「つきあって」って言われたんだった。

「ごちそうさまでした」
 私はごまかすように言い、食器をシンクに持っていく。

 と、すかさず彼も食器をシンクに持って来て隣に並ぶ。
 すごく気まずい。

「私、ずっとからかわれて、国広くんのこと苦手だった」
「悪かった。気が付いてくれないから、すねてこじらせてたかも」

「……たち悪い」
「今でも、苦手か?」

 聞かれて、私はうつむく。
 そんなわけない。命の恩人だし、小さくなるなんて異常事態でも助けてくれて……それに。

 私は彼の胸より少し上を見る。
 なんといっても、この美しい鎖骨。理想的な配置と肉付き。

 彼の口元がにやりと笑みを刻む。

「鎖骨、理想的なんだろ?」
「ななななな、なに言ってるの」

 私の心臓がどぎまぎと早鐘を打つ。なんでばれてんの?

「寝言で言ってたよ。理想の鎖骨、ずっと一緒にいたいって」

 私は自分の口を押えた。なんてことを。

「プールに行けば鎖骨が堂々と見られるんだっけ」

 聞かれてたあああ!
 私は焦る。
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