苦手な同僚の色気たっぷりな鎖骨にメロついた結果



 ナイトプールで貝殻型のフロートに優衣とふたりで座ってちゃぷちゃぷと揺られ、私はため息をついた。
 真珠を模した光る球を持って撮影したり、最初はテンション高く楽しんでいた。

 いざ、ひとさまの鎖骨を見ようとして気がついた。

「失敗した……人の体をガン見してたら変態じゃん。現実って悲しい。優衣の鎖骨でも見てようかな」

「うわ、変態」
 優衣がドン引きして鎖骨を隠す。
 ハイネックビキニだから鎖骨が隠れ気味だったのに、完全に隠れてしまう。

「ケチ」
「人の体を見て楽しもうっていうほうがどうかしてる」

「正論すぎる」
 私ははあっとため息をつく。

 この夏のために買ったワンショルダー風のビキニを着れただけでもよしとしよう。鎖骨という名のお宝は、まだチャンスがある。幸いにも夏は薄着の季節。

 風が吹いて、私はぶるっと体を震わせた。空には徐々に雲がかかってくる。

「思ったより寒いね」
「咲良がいいなら、もう帰りたい」

「そうしよ。つきあってくれてありがと」
 フロートを降りてプールサイドに上がったときだった。

 つるっと滑って、私の体が宙に投げ出された。
 やばっ。

「咲良!?」
「雪町!」
 声を聞いた直後、どぼん! とさかさまに落ちる。
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