Secret Happiness Kiss/シークレットハピネスキス
 アツシと待ち合わせした場所は、楽器の演奏が出来るスタジオで、普段家でしか弾かない為、無縁の場所だった。

 小さい声で「これはチハルがずっと一途な訳だ」と呟いたあと「彼女さんこんにちは。アツシです」と挨拶をした。

 僕達は、アツシについて行きスタジオに入る。そこにはすでに二人がいて、準備をしていた。

「さっき話したチハルだよ。ほら二人とも挨拶して」

「ユキトです。ボーカル担当です、よろしく」
「ドラム担当のマサトです」

 二人とも顔が良く雰囲気も一人一人違っている。ユキトは何にでもなれるような不思議な雰囲気に見えて、マサトは怖い雰囲気はあるが、どこか大人びているようにも見える。

「チハルです。アツシに誘われて来ました」
「桜菜です。チハルの幼馴染みで彼女です」

 互いに挨拶を済ませると、アツシは「来てくれたお礼に、一曲聞かせてやるよ」と言うと、ドラムがリズミカルに鳴り響かせた。アツシの震わせるほどの音色が加わり、歌詞の付いていない歌をユキトは、ら、だけで歌い響かせる。

 初めて見たライブの高鳴りは遠に超えていて、彼らは、夢に見てまで憧れた姿そのままだった。涙を流れるほどの衝撃は、もっと聞きたいと思わせる。その気持ちは次第に一緒に奏でたいに変わった。曲が終わり拍手より先に言葉が出る。

「僕も貴方達と一緒に奏でたい!!」

 その一言で自分の夢が決まった。
 この人達と一緒に、頂点へ立ちたい夢に。


 それからの毎日は大変で忙しく充実している。学校の休み時間やスタジオでアツシに教えてもらう日々。桜菜も毎日スタジオに来て色々応援をしてくれた。今じゃ桜菜もバンドメンバーの一員になり、5人で夢に向かって頑張っている。

 高校2年生になると腕は上達して、いよいよ本格的に始めるための準備を開始する。
 バンド名とプロになる目標を決めて、その先の目標と生き方を模索している最中。

 悩んでいると、桜菜は歌姫と呼ばれている、スミレのデビュー曲の動画見せる「今の時代、ジャズの大ブームを作ったスミレを超えるのを目標にするのはどうかな? この人を超えれば、皆が目指にしている頂点に立てるはず」

 話しに興味を持ち、動画を全員で見る。
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