Secret Happiness Kiss/シークレットハピネスキス
 ◇◇◇

 あれからあっという間に時間が過ぎて、12月31日の23時20分になった。

「お姉ちゃん。行ってくるね!」
「いいなぁー。私も会いたいよ……。特にアツシ様!!」

 乾いた笑いをして家を出た。
 今日はHappinessメンバーで初詣。明日の朝には、皆合宿に行ってしまう。私は体調の心配があるため、合宿の参加はしないで待つことになった。

 合宿中は、メンバーの家の掃除や病院に行って、桜菜さんに録音した音楽を流すことを頼まれている。

 日付が変わる10分前に着いたが、辺りを見渡しても見当たらない。
 3分前に、目立たない服装を着た皆が走って向かってきた。

「ごめん鈴華。チハルがギリギリまで寝てて」
「大丈夫だよアツシ。ギリギリセーフだから」

 会話をしていると、周囲はカウントダウンを始める。私達も笑顔でカウントダウンを始めた。

「……5、4、3、2、1、あけましておめでとう!!」

 しばらく並び、賽銭箱にお金を入れて新年の挨拶をした。

 その後は30分立ち話をして、お別れをする時間になった。チハル、マサト、アツシ、ユキトの順番で一人一人最後にお別れをする。

「鈴華さん、頑張ってくるね。だから桜菜のことお願いね」
「チハル、私に任せて!」

「鈴華ちゃん。これ俺達の家のカギ、よろしく」
「ありがとう。マサトも頑張ってね」

「鈴華。帰ったら美味しいご飯、楽しみにしてるよ」
「アツシの好きな煮物料理作るから、皆をよろしく!」

「鈴華さん。帰ってきたときには、前より感情を揺さぶる歌声を届けることを約束するよ」
「ユキトなら出来るよ。頑張れ!!」

 一人一人に声を掛けた後「皆いってらしゃい」と声を掛けて、後ろ姿を見えなくなるまで願いを込めて見つめた。
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