Secret Happiness Kiss/シークレットハピネスキス
「こんにちは! Happinessです。……目が覚めても二度と忘れさせねぇ日にしてやるよ」

 あの日に出会ったユキトとは思えないほどの研ぎ澄ます声は、皆を刺激させた。

 前回とは違う荒ぶった演奏は、何かが込み上げる程の圧迫感がする。ギターはイキイキと、魂の熱を感じさせる程に強く響かせる。ベースもドラムも負けないぐらい魂を振るわせた。

 ユキトはイキイキとしながらも、狂っているような凶器じみた歌声で、観客の核を凶暴に染めて行く。私も染められた一人だ!

 歌い終えると少しの間沈黙をした。歓声を上げたのに声を出せない! 息を飲みステージを見つめる。

 ユキトは鋭い目をしながら「吠えろ」と一言告げると声が出て、観客全員が大歓声を上げる。Happinessはスーツを両手で掴んで、ピシッと綺麗に整えると、4人は堂々と歩きながら去って行った。

「おい……これ本当に高校生か?」
「圧倒された……。今日、このバンドを超えられる人は絶対居ないね」

 ステージを去った今も熱は冷めず、Happinessの話題で持ちきりだった。
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