後宮のすみっこには天才薬師がいるらしい ~いないもの扱いだった人質の私、趣味の調薬で国を救って正体がバレました~
現在のレイラの立ち位置。
それは非常に微妙なものだった。
《第五王子のマリオンとの婚約》
王の許可は取れている。議会の了承もほぼ、確定している。
だけど、正式に書面が交わされたわけではない。
実の子とはいえ、・・・・いや、実の子だからこそ理由もなく王の側妃を降嫁させるわけにはいかない。
手柄を立てた褒美として・・・・という形式を整える必要があり、そのための出陣でもあった。
ゆえに、白い結婚であるのは明白とはいえ、それでも今はレイラは王の側妃のままなのである。
先にその関係性を解消する案もあったけれど、それを解消した時点で、レイラは後宮から出なければならない。
頼れる先もないまま王宮を出すのは、マリオンが反対した。
「何かあったらどうするのだ」と真剣な顔で説得されてしまうと、レイラには抵抗することはできなかった。
実家は頼れない。
実はこの国に嫁ぐにあたり、「今後、レイラの身に何があろうと関与しない」と実質縁切りのような書面にサインをしている。ご丁寧にその写しの一通を国にも提出済みである。
表向きにはそれほどの覚悟を胸にこの国へと来たのだと辻褄合わせしているが、単に面倒ごとが起きた時のための布石であり、それほどにレイラの存在が疎ましかったのだろう。
「最初で最後の孝行と思え」とのありがたいお言葉つきだった。
まあ、継承権を放棄したとはいえ王族と新たな縁を結ぼうとしている今、余計な横槍が入れられないというのは、むしろありがたかった。
結局、当初の予定通り、王妃が後見人を務めることとなり、現状、今までと変わらず後宮の端っこで暮らしているのだ。
長々と何が言いたいかと言えば、マリオンとレイラの関係は精々婚約者候補であり、対外的には何の権利も義務もない他人である、ということだ。
ゆえに、マリオン行方不明の報も、伝えるか秘匿するかかなりもめた。
最終的には二人の後見人でもある王妃の決断で、この場が設けられたのだった。
それは非常に微妙なものだった。
《第五王子のマリオンとの婚約》
王の許可は取れている。議会の了承もほぼ、確定している。
だけど、正式に書面が交わされたわけではない。
実の子とはいえ、・・・・いや、実の子だからこそ理由もなく王の側妃を降嫁させるわけにはいかない。
手柄を立てた褒美として・・・・という形式を整える必要があり、そのための出陣でもあった。
ゆえに、白い結婚であるのは明白とはいえ、それでも今はレイラは王の側妃のままなのである。
先にその関係性を解消する案もあったけれど、それを解消した時点で、レイラは後宮から出なければならない。
頼れる先もないまま王宮を出すのは、マリオンが反対した。
「何かあったらどうするのだ」と真剣な顔で説得されてしまうと、レイラには抵抗することはできなかった。
実家は頼れない。
実はこの国に嫁ぐにあたり、「今後、レイラの身に何があろうと関与しない」と実質縁切りのような書面にサインをしている。ご丁寧にその写しの一通を国にも提出済みである。
表向きにはそれほどの覚悟を胸にこの国へと来たのだと辻褄合わせしているが、単に面倒ごとが起きた時のための布石であり、それほどにレイラの存在が疎ましかったのだろう。
「最初で最後の孝行と思え」とのありがたいお言葉つきだった。
まあ、継承権を放棄したとはいえ王族と新たな縁を結ぼうとしている今、余計な横槍が入れられないというのは、むしろありがたかった。
結局、当初の予定通り、王妃が後見人を務めることとなり、現状、今までと変わらず後宮の端っこで暮らしているのだ。
長々と何が言いたいかと言えば、マリオンとレイラの関係は精々婚約者候補であり、対外的には何の権利も義務もない他人である、ということだ。
ゆえに、マリオン行方不明の報も、伝えるか秘匿するかかなりもめた。
最終的には二人の後見人でもある王妃の決断で、この場が設けられたのだった。