好感度を上げればボーナス仕様の乙女ゲーム世界で、攻略対象の王子様をメロメロにさせすぎてごめんなさいっ★
 神聖騎士ローランは最近頑張って良く話し掛けに行っていたし、かなり好感度が上がっていると思っていたけど……やっぱり!

 やったわ!

「ふふふっ……やっぱり! ボーナスありがとうございます……」

 気を良くした私はポケットに巾着袋を仕舞い、軽く鼻歌を歌いながら王族や貴族が通うため瀟洒な装飾が施された校舎へと向かった。

 いかにも乙女が好みそうなお城のような見た目であるのには、ちゃんとした理由がある。

 私ことクラレンス子爵令嬢ソフィアが通うルミナスエデン王立学院は、前世で好きだった乙女ゲーム『きらめき★ラブクリスタル』の舞台。

 転生していることに気が付いたのは幼少期だったけれど、気にせずそのまま成長している。

 なぜならば、私は乙女ゲームヒロインでもなければ悪役令嬢でもない。異世界で平和に学生生活しているだけの、モブらしいモブ。

 学内で見掛けるヒロインも悪役令嬢も『あ。居るわ』程度で、まったく無関係な存在で居ようと思ったくらいだった。確かに可愛かったし綺麗だったけど、お近づきになり友人になりたいとも思わなかった。

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