御曹司様はもふもふ好きのペットシッターに運命を感じました

「あのね、湊さんはゆくゆくはこの家を継いでいく方なの。だから、きっと相応の方との縁談があるわ。そうなったときに悲しい思いをするのは杏奈ちゃんだと思うの」

おばあちゃんに言われるまで意識していなかったけれど、私は湊さんのことを好きになっていた。改めて湊さんへの気持ちを自覚すると同時におばあちゃんの話が心に刺さった。

そんな当たり前のことを考えもせず縮まった距離に幸せを感じていた。いつの間にか湊さんとの楽しい時間がずっと続いていくだろう、なんて思っていた。この気持ちに気づいてしまった私はいつまでこのシッターの仕事を続けていいのだろうか。いや、いつまで続けられるだろうか……。

この仕事を辞めたくはないけど、おばあちゃんの言うとおり湊さんのお嫁さんになる人が私の存在を良いと思うはずがない。

「杏奈ちゃん、湊様のこと男性として好きにならないようにしていれば、アレクセイのお世話は続けられるからね」

アレクセイの世話は続けられると言われたけれど、私はこれからどうすればいいのかしら……と途方に暮れた。
アレクセイとの関係はとても良好で、続けられるなら続けたい。でも……。と考えては思考が止まってしまい結論が出ないまま日が過ぎていく。
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