四神と都の剣
「俺の術が効かない!?」

葉月は次々に術を放つものの、効果はないようだ。沙月と葉月の前で蛇は止まり、大きく口を開ける。

「うまそうだな。我の栄養になること、誇りに思えよ」

葉月が沙月の手を取り、走り出そうとする。その時だった。空中から炎の矢が降ってきて、蛇の体を貫通する。

「グアッ……!」

蛇は呻き声を上げ、その場に倒れた。呼吸を整えている沙月と葉月の前に、朱雀と玄武が降りてきた。

「怪我はなさそうだね。間に合ってよかった」

朱雀が沙月たちを見て言う。玄武が朱雀の倒した怪異を見て、目を見開いた。

「この怪異、フォルスティアにいた頃より力が増してる!」

玄武がそう言った直後、木々の隙間から這い出るように怪異たちが姿を見せる。蜘蛛の形をしたもの、蜂の形をしたもの、鳥の形をしたもの、様々な形をした怪異が舌舐めずりをし、こちらへ近付いてくる。その目には、沙月と葉月しか見えていない。

(私たち、餌として認識されてるってこと……!?)
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