四神と都の剣
「うまそうな人間だ〜!」

「待て。お前はこの前食ったばっかりだろ。俺に食わせろ!」

恐ろしい会話をする怪異たちを見て、沙月は顔を青ざめさせる。葉月が沙月を守るように前に立った。そんな中、朱雀と玄武は驚きに満ちた表情で怪異を見ていた。



「玄武、これって……」

「うん。こんなの、初めて見たよ……」

いつでも戦えるよう体制を取りつつ、朱雀と玄武は顔を見合わせる。朱雀の額に汗が浮かんだ。

(人の言葉を話す怪異なんて、初めて見たよ!多分、山で行方不明になった人を食べたから……)

骸喰山での行方不明事件は、この怪異たちによるものと見て間違いないだろう。朱雀は扇子を握り締めた。

「とりあえず、沙月さんたちには逃げてもらって僕たちだけで何とかしようーーー」

朱雀がそう言ったその時。「ちょっと待った〜!!」と声が響いた。空から三人が飛んでやってくる。白虎と青龍、そしてスサノオだ。

「朱雀!玄武!俺たちも戦う!」

白虎が構えを取る。青龍も頷いていた。朱雀は息を吐き、「ありがとう」と口にする。
< 22 / 30 >

この作品をシェア

pagetop