四神と都の剣
「南の方角……」

怪異の嫌な気配を体が、耳飾りが、探知する。朱雀は一気にその場所まで降り立った。朱雀の目の前に巨大な黒い穴が空いており、そこから無数の怪異が出てくる。

「悪いけど、ここは通せないよ」

朱雀は扇子を握る手に力を込める。炎の渦が朱雀の目の前に生まれていった。炎の渦は二メートルほどの高さになり、怪異たちを飲み込み、穴を塞いでいく。

「元の世界に還ろう」

怪異の出てくる穴は塞いだ。朱雀は息を吐く。すると、耳飾りを通して麒麟の声が聞こえてきた。

『朱雀。よくやった。この穴はあちこちの異世界と繋がっているもので、それを通じて怪異が移動していたようだ』

「この穴は普段からあるものなんですか?」

『いや。普通は存在しないものだ。つまり、誰かが意図的に作り出した。犯人は恐らくフォルスティアにいる』

「じゃあ、帰ったら今度は犯人捜索ですね」

朱雀はそう言った後、沙月たちの元へと飛んだ。
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