王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
エメリーネは、ゆっくり深呼吸し、とつとつと自分の悩みを口にした。
大事にされすぎて、学ぶ機会を失ってしまったこと。社交デビューを果たしたものの、来年、成人の儀を迎えるにあたって、成人王族として不安が残ること。
とにかく、勉強がしたい。王族としてふさわしい振る舞いをしたいと、熱い想いを伝えた。
その間、テレジア神は黙って話を聞いていた。
「そうですね」「それから、どうしましたか」と、話を促す言葉をかけるものの、エメリーネの言葉を決して否定はしない。
「わたくしは、わたくしを教育してくれる者を必要としています。テレジア神、そのような者に心当たりはございませんか?」
エメリーネがそう問いかけたことで、室内は静寂に包まれる。
窓の向こうのテレジア神も、考えているのだろう。
「……わかりました。迷える同士には、私が教えましょう」
驚いたエメリーネは、赤い瞳を大きく見開く。
だがこれは一度目の人生と同じ流れでもあった。
父を失ったとき、何も知らないエメリーネは、女王に仕立てられた。不安に押しつぶされそうになり、毎日のようにテレジア神に助けを求めた。業を煮やしたテレジア神は、エメリーネが知っている国内の情勢はほんの一部で、この国の大半が貧困で喘いでいると教えてくれたのだ。
大事にされすぎて、学ぶ機会を失ってしまったこと。社交デビューを果たしたものの、来年、成人の儀を迎えるにあたって、成人王族として不安が残ること。
とにかく、勉強がしたい。王族としてふさわしい振る舞いをしたいと、熱い想いを伝えた。
その間、テレジア神は黙って話を聞いていた。
「そうですね」「それから、どうしましたか」と、話を促す言葉をかけるものの、エメリーネの言葉を決して否定はしない。
「わたくしは、わたくしを教育してくれる者を必要としています。テレジア神、そのような者に心当たりはございませんか?」
エメリーネがそう問いかけたことで、室内は静寂に包まれる。
窓の向こうのテレジア神も、考えているのだろう。
「……わかりました。迷える同士には、私が教えましょう」
驚いたエメリーネは、赤い瞳を大きく見開く。
だがこれは一度目の人生と同じ流れでもあった。
父を失ったとき、何も知らないエメリーネは、女王に仕立てられた。不安に押しつぶされそうになり、毎日のようにテレジア神に助けを求めた。業を煮やしたテレジア神は、エメリーネが知っている国内の情勢はほんの一部で、この国の大半が貧困で喘いでいると教えてくれたのだ。