王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「テレジア神。わたくしも来年、成人を迎えます。そうなれば、世継ぎの観点からも結婚を急かされると思います」
窓の向こうは静寂に包まれた。差し込む光が、温められた空気を肌に感じさせ、エメリーネの心を落ち着けた。
「テレジア神もご存知のように、今、ガレッティ国では王位継承権をもつ者は二人とされています」
エメリーネとオディロンの二人だけだ。エメリーネは言葉を続ける。
「国民の誰もが、王族の継承に不安を覚えております。そのため、わたくしには早く世継ぎをと望まれることでしょう」
次期王となる責務を、エメリーネは重く受け止めていた。
「わたくしにふさわしい相手は、どのような方だと思いますか? 国内貴族の中から選ぶべきか、それとも友好国の相手を望むべきか……」
すぐに返ってくるはずのテレジア神の声が聞こえない。
「……それは、難しい問題です」
エメリーネはくすりと微笑む。
「テレジア神でも、悩むことがあるのですね」
テレジア神といっても、相手はベルトルトだ。エメリーネはそれを知っているから、からかうように言ったのだ。
窓の向こうは静寂に包まれた。差し込む光が、温められた空気を肌に感じさせ、エメリーネの心を落ち着けた。
「テレジア神もご存知のように、今、ガレッティ国では王位継承権をもつ者は二人とされています」
エメリーネとオディロンの二人だけだ。エメリーネは言葉を続ける。
「国民の誰もが、王族の継承に不安を覚えております。そのため、わたくしには早く世継ぎをと望まれることでしょう」
次期王となる責務を、エメリーネは重く受け止めていた。
「わたくしにふさわしい相手は、どのような方だと思いますか? 国内貴族の中から選ぶべきか、それとも友好国の相手を望むべきか……」
すぐに返ってくるはずのテレジア神の声が聞こえない。
「……それは、難しい問題です」
エメリーネはくすりと微笑む。
「テレジア神でも、悩むことがあるのですね」
テレジア神といっても、相手はベルトルトだ。エメリーネはそれを知っているから、からかうように言ったのだ。